これらの三つの事業を通じて、多くの子どもや若者の支援活動に携わってきましたが、
その中で特に感じることが、いわゆる発達障害の子どもが、あるいはその可能性のある子どもが、
その特性ゆえにつまずいて、学習に行き詰まってしまったり、また周りとうまく折り合いを付けることが
できずに孤立してしまったり、あるいは生きづらさを感じ行き場をなくしているケースが
思った以上に多いことです。
場合によっては、二次障害として、不登校になったり、引きこもってしまったり、
精神疾患を発症してしまったりというケースも多々ありました。
大人の発達障害についても新聞や雑誌でも様々に取り上げられており、
「対人関係でつまずいて、仕事上で致命的に・・・」「成績優秀なのに、仕事ができない・・・」
「大人の発達障害の86%に精神疾患の合併症」「厚労省によると、引きこもる要因の第一が発達障害」など、社会適応が困難な要因の中に、発達障害が隠されていると報じております。
こういった子ども達や若者達を見て思うのは、こじれる前にもっと早く対処していれば
こんなに苦しまなくてよかったろうにということです。 人間の発達には、凸凹が生じ易い領域がいくつかあり(それゆえに、発達障害を発達凸凹と称する学者もおります)、みなそれなりに発達の凸凹を持っています。
その凸凹が生活に支障がなければ問題にはならないのですが、放置することによって問題が表面化し、
やがて二次的な問題が現れ将来に影響するようになります。
したがって、そうなる前にその子の特性に沿った働きかけをすることによって大きな問題が起こらないようにし、社会にしっかりと適応しながら自己実現を可能にする下地を作ることが何より大切です。
つまり、早期発見早期療育がとても大事なのです。 |